年金の明細書を見て、思っていたより受け取れる金額が少ないと感じる人は少なくありません。夫婦で暮らしている間は何とかなると思っていても、生活費、医療費、介護費、入院時の手続き、死後の手続きまで考えると、早めの老後準備が必要になります。終活は、亡くなった後だけの話ではありません。元気なうちに、夫婦でこれからの暮らしを確認するための準備です。

年金額をきっかけに老後準備を考える

令和8年度の年金額の例では、老齢基礎年金の満額は月額70,608円、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金額は月額237,279円とされています。実際の年金額は、働き方や加入期間によって変わります。そのため、明細書を見たときに「この金額で今後の生活を続けられるのか」と不安になる家庭もあります。

年金生活で確認したいのは、毎月の生活費だけではありません。病気やけがで入院したとき、介護が必要になったとき、どちらか一人になったとき、亡くなった後の手続きを誰が進めるのかまで考えておく必要があります。夫婦のどちらかが元気なうちは見えにくい問題ほど、早めに話し合っておくことが大切です。

夫婦で確認したい終活の基本項目

終活というと、葬儀やお墓の準備を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし実際には、老後の生活、医療、介護、財産、身元保証、死後事務まで幅広く関係します。特に夫婦二人暮らしの場合、どちらかが急に入院したとき、もう一方が手続きを担うことになります。

生活費と医療費の見通しを共有する

まず確認したいのは、年金収入と毎月の支出です。食費、光熱費、通信費、保険料、住宅維持費、医療費を一覧にし、どちらか一人になった場合の生活費も考えておきましょう。配偶者の年金がそのまま残るわけではないため、一人になった後の収支を確認しておくことが重要です。

入院や施設入居で必要な連絡先を整理する

入院や施設入居では、緊急連絡先、支払いに関する確認、退院時の調整、荷物の受け取りなど、家族や親族の協力が求められる場面があります。夫婦だけで暮らしている場合、片方が倒れると、もう片方に大きな負担が集中します。子どもが遠方にいる場合や、頼れる親族が少ない場合は、身元保証サービスや終活相談を早めに知っておくと安心です。